記帳代行の請負とは?
記帳代行を行っている業者の代行業務に関しては大きく分けて委託と請負とに分かれているところが殆どです。
委託とは会計や経理上の記帳業務の一部を請け負う場合に使用されているキーワードとなっていますが、実際に請け負う内容としては委託とされながら一部や全ての業務を行うなど代行業者によってその内容は様々です。
これは委託契約に関しての法律上の定義が無い為にバラつきが生じているのです。
では、請負とはどの様な事を指しているのでしょうか。
この「請負」とは、記帳代行の依頼を受けた代行業者が業務を完了させ、それに対する報酬として依頼者側が料金を支払う形の流れを契約する事を指しています。
もっと分かり安く言えば完成した事で料金を支払いますという契約の形をとっているというわけなのです。
委託ではなく何故請負なのか?
実は近年の不景気により企業側は少しでも人件費削減を図りたいと願っているところも多く、記帳代行に関して継続的に委託されて業務を行っている業者もあります。
しかし企業側の経費削減や人員削減の結果、委託の形をとって継続的に依頼した場合、労働基準法という法律の観点から「雇用」関係があるとみなされる恐れもあります。
実際に雇用関係にあるとみなされる可能性が高いのは日給報酬となっており従業員と同様の業務を行っているとみなされてしまう委託形態の場合は注意が必要になってきます。
この様な背景からも委託ではなく敢えて請負を行う形の記帳代行を選ぶ事が安心出来るのです。
委託と請負では同じ業務を行うのに何が異なっているの?
委託と請負では何が異なっているのか?これに関してはズバリ、万が一のトラブル発生時に違いが出ます。
厳密にはこの違いに関して微妙な違いが発生するという表現が最適なのですが、依頼者側の事業主と請け負う業者側との間でトラブルとなった際に契約不履行としての成否に違いが起きるという事なのです。
これらのトラブル発生時に関しては、記帳代行の契約書などをチェックして万が一の場合には代行業者はどの様な対応を取るのか確認しておくと良いでしょう。
関連記事
この記事の監修者
税理士 佐藤 修(サトウ オサム)
社会保険労務士、ファイナンシャル・プランニング技能士
経歴
税理士事務所で働きながら学んできた知識や経験を活かし、税理士専門
お役立ちコラムの運用を行う。